雪崩の拡張「段差合わせ」
連鎖尾の赤をご覧ください。
いわゆる「雪崩」というやつです。お手軽に1連鎖付け足すことができます。
この雪崩を組むとき、みなさんはどのようなことを考えていますか?
実際に僕が組んでみたいと思います。
できました。僕がこれを組んでいたときに何を考えていたかと言いますと、何も考えてませんでした。強いて言えば後で使いやすくなるように青をくっつけて置いたくらいです。
このように、雪崩はほとんど頭を使わずに組むことができます。
ではこちらの連鎖尾の赤(左上のやつ)をご覧ください。これは某有名プレイヤーが実際に組んだ連鎖尾です。
下の赤から上の赤に繋がるのを対戦中に見抜くのはなかなか難しいように思えます。
しかし、このように高い位置で段差を合わせようとしたときにどこが横に一直線になるラインなのかというのは、見方さえ知っていれば比較的簡単に判断することができます。
まず、このような連鎖を組むときに陥りがちな思考を示しておきます。
【陥りがちな思考】
僕「連鎖尾の青→黄色→緑の流れ完成、っと。そろそろトリガーになる色を入れなきゃな。」
僕「よし、この赤を起点にするぞ。」
僕「うーん。この青赤、どっちを下にして突っ込めばいいんだ…?2列目の赤の下には消えないぷよが黄色、青、黄色の3つ、1列目は青を下にすると赤の下に青、青、黄色の3つ。このまま突っ込めばいいんだな。よし、あとは3列目だけだ。今3列目は緑、黄色、緑の3つか。つまり緑の上にそのまま赤を乗せればいいだけだ!」
相手「えいっ」ポヨッ
僕「はああああ????赤置けなくなったじゃねえかどうすんだよこれ…」
誰しもがこんな経験をしたことがあるんじゃないでしょうか。一旦自分の計画が狂ってしまうと、冷静に見れば簡単にリカバリーできる場合でも見落としてしまったりもします。
この一手を置く場面、どこに注目しているかと言うと、ズバリこの辺りでしょう。段差合わせをする色の下にぷよがいくつあるのかという情報を使おうとしているんです。この見方は常にベストとは言えません。
1段、2段くらいならすぐに分かるのでこれで済ますことができますが、高い位置での段差合わせになってくるといちいち数えたりなんてしていられません。
【知っておきたい見方】
土台の上に乗せたぷよではなく、土台に注目してください。また、このとき全て消えるところまでを土台として考えてください。このような土台をひとつの塊として見たとき、上側はどんな形になっているでしょうか。
この例では土台はこのような形です。上側は1,2列目に対して3,4列目が1段低いという形になっています。これが分かったら後は簡単です。
横に一直線になるライン(紫ぷよで示した)は土台の真上に、土台と同じ形で現れます。つまり、これに沿って同じ色のぷよを配置すれば土台が消えた後にその色が消えるというわけです。
また、このときわざわざ4列使う必要はなく、2列または3列であってもいいです。というより4列使う連鎖尾を作るのは大変な労力です。
2列や3列の場合は、不足分のぷよを上下にくっつけて補いましょう。
左右にくっつけてはいけないのは一応説明しておきますと、ぷよぷよは上下の色の関係は一度決まってしまうとどちらかが消えるまで決して変わることはないことに対して、左右の関係は容易に変わってしまうからです。
この土台の中央にある赤のL字を見てください。
この2つのぷよは消えるまで一生お互い上下にくっついたままです。ズッ友です。
一方、こちらの左右の2つはどうでしょうか。
実際この土台を発火してみますと、黄色が消えた次の瞬間、左右の2つの赤は分離してしまうのです。ズッ友ではないのです。
つまり、「左右にくっつけて置いたぷよが消えるときまで左右にくっついたままであるとは限らない」ということです。なので、安直に左右にぷよをくっつけてはいけないんです。
先程の例に限っては、1,2,3列目を使ってぷよを配置した後に3列目のぷよの横に同じ色のぷよをくっつけて置いても、たまたま繋がってしまうんですけどね。
さて、土台の形で一直線になるラインを見るやり方のいいところは「段差合わせを計算ではなく画像として処理できる」の一言に尽きます。
例えば先に示したおじゃまが降ってイライラしてしまう場面を考えてみます。土台の形を見るとやはり赤で繋げることはもうできないですが、1~3列目の地形はちょうど一致しているので、ここに沿って他の色を置いてやればいいということが分かります。
間に黄色を置き、その上に赤、青を乗せます。赤を1列目に2つ置くか、2列目に2つ置くか、あるいは1列目と2列目に1つずつ置くかですが、下の赤2つは元々横一直線になるラインに沿って置かれたものなのでどちらに置いても繋がります。
この例に使った連鎖尾はキレイすぎるためあまりピンと来ないかもしれませんが、実際にこういった段差合わせの連鎖を組むと連鎖尾部分にゴミぷよが混じったり形が歪になったりで、数えようとすると結構大変です。
また、このような連鎖を組むときに「あらかじめ目標点が見えているかどうか」は組みやすさにかなり影響してきます。
極端な例ですが、ここまで組んで緑→緑の同色を睨んでいるとします。
「今ここは何段目で…」とか考えることなく画像として見ることができれば、この時点で残りの緑をどこに置けばいいかはすでに見えています。
あとはそこに向かって一直線に向かえばとりあえずは繋がります。もちろん暴発には注意。とても汚い上そもそも3列にする必要もないですが。
この記事のタイトルに「雪崩の拡張」と書きました。今回紹介した見方は任意の段数(高さ)で使うことができます。雪崩はこれの段数が0のときの特殊な例と言えます。段数が0のときは土台の形と同じ形で置く、ということをわざわざ意識しなくても土台の上にそのまま置けばいいだけなので。
雪崩と高い位置での段差合わせの連鎖尾、全然違うように見えて本質は同じであると個人的に解釈しています。